明日やること、今やること

 

☆ ☆ ☆

  

困ったぁ……、どうしよう?
あれも、これも待ったなしだな。

借金の返済もあるし、
ゴミ出しに
お弁当も作らないといけない。

部屋も汚れてきたし……。

 

そうだ!
店子の便所が詰まった
って言ってたな。

なんだよ、もう午前2時か。

明日は会議だった。
予算の消化はいまいちだ。

どう言い訳するかなぁ。

あぁあ、どうしよう。
眠れない……。

☆ ☆ ☆

 

こんにちは、藤山勇司です。

やるべきこと、
やらないといけないこと、
やらざるを得ないこと。

 

私たちの身の回りには、
追い立てられるように、
大小様々な課題が取り巻いています。

 

どれから手をつけるべきか?

迷っている間に、
時間だけが過ぎてゆきます。

しかるべき時に、処理しておけば、
なんでもなかったことが、
時の経過とともに、悪化してゆく。

 

生ごみは悪臭を放ち、
散らかった部屋には
ゴキブリが巣をつくり、

便所の詰まった店子は
損害賠償を言いつのり、
勤め先からリストラを申し渡され……。

金融機関からは督促の嵐!

 

いったい、何が
良くなかったのでしょう?

私には、
「今」を大切にしていなかった
結果ではないかと、感じます。

 

人生は長い。
一見、そう思えます。

私自身、半世紀を超える時間を
生きてきました。

生まれ落ちて、53年と8カ月……。
日数にすれば、19600日、
47万時間、
秒にすると、16億9200万秒。

 

「ただの計算でしょ、
16億秒って、何それ?」

そう、
突き詰めてしまうと
「今」の連続、それが人生です。

「はぁ? 今って何よ」

時間を表す単位で申し上げれば、
16億秒という
「秒」の積み重ね、 瞬間の連続です。

 

そして、私を取り巻く瞬間は、
私だけの物ではありません。

生ごみの、部屋に巣くうゴキブリ、
不満を募らす店子、
勤め先の上司、
そして金融機関の融資担当者、

それぞれの関係性の中で
存在しています。

それもこれも、
それまでの「今」の連続の中で
作り上げてきたのです。

迷った時には、
手を付けられる事から始める。

特に、慣れたことや
単純作業が適しています。

 

例えば、
生ごみの処理。

紛れているペットボトルや
瓶を取り除き、
分別して、ゴミ袋をきっちり閉め、
悪臭が拡がらないように始末する。

部屋の片づけ。
下着、タオル、服に分別し、
近くのコインランドリに出向いて、
全て洗濯処理、

ワイシャツやスーツは
クリーニング店に、
1年以上着ていない服は廃棄処分。

と、言った具合です。

 

複雑な思考回路を必要としません。
重要な決断を下すわけでもありません。
ただ、かなりの時間がかかります。

 

こうした時に、
他の問題も一緒に考える。
これが、並列処理です。

身体を動かしていると、
頭も身体の一部ですから、
動きやすくなります。

身体は単純作業の中で
体いっぱいなので、
頭脳は身体の縛りから外れ、
自由になるのです。

 

さらに、うれしいことに、
悩んでいた問題に
解決の光明がさしてきます。

 

(なんだよ、できるじゃん俺!やれてるよ)

なくなりかけていた自信、
あやふやな自信の復活こそ、
ジャンプアップの土台となるのです。

 

そして、忘れてはならない
大切な事実があります。

 

それは、私たちは
一人で生きているわけではない
と言うこと。

 

家族、会社の同僚や上司に取引先、
金融機関に、不動産仲介業、

そして店子の皆さんに
リフォームの職人さん。

それぞれの方々は、当然ながら、
それぞれの「今」を
生きていらっしゃる。

関係者の皆さんの
「今」を尊重しなければ、

私たちの「今」を
大切にされることはありません。

 

今できること。
ではなく、「今やる」。

できることから手をつけ、
取り巻く課題を減少させる。

明日やることさえ、
「今」から準備を始める。

 

出たとこ勝負!
恰好良く見えますが、
十中八九失敗します。

勝負は、事前の準備で
十中八九決まっているものです。

計画性と継続性こそ、
ただの瞬間の連続に
永続性を持たせる
”秘訣”ではないでしょうか。

 

((いつやるの? 「今」でしょ))

 

今もテレビに出続けられている
林修先生の有名なセリフが
なぜ、流行ったのか?

それは、私たちの心の
奥深いところに突き刺さったから。
私には、強くそう思えます。

 

今を大切に。
瞬間に永続性を持たせ、
明日やることではなく、
今できることから手を付ける。

 

あわてず あせらず あきらめず

一歩一歩、三つの「あ」を胸に
ともに、
歩んでゆきましょう。

私は、1人でも多くの
兼業大家さんの誕生を
心の奥底から願っています。

藤 山 勇 司

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