””浜の真砂は尽きるとも
世に盗人の種は尽きまじ””
これは、釜茹でにされた希代の大泥棒である
石川五右衛門の辞世の歌とされています。
「どんな意味?」
海辺に無数にある砂が
なくなることがあったとしても、
世の中から泥棒がいなくなることは
ないであろう
という、開き直りですね。
「ふ~ん、何の関係があるの」
まぁ~、
なんと言うか、かんと言うか、
とんでもない話しは尽きない物で、
不動産屋から、
泥棒のようなクレームをつけられたのです。
「へぇ~おもしろそう」
ことは、マンションを貸したのですが、
その店子さんを紹介した業者が
管理を引き受けさせてくれと、
それは熱心にいうもので、
管理の責任者である女房が
首をたてにふったところが
そもそものスタートでした。
入居してから1週間ですか、
管理を引き受けた不動産業者から
「初期クレームで~す」
と嬉しそうな声で
電話がかかってきたのです。
クレームの内容は
トイレとお風呂が一緒になっている、
古いユニットバスのフラッシュバルブの
調子が悪いという内容でした。
だったら、
付き合いのある業者を向かわせようと
提案したところ、
「うちの業者におねがいできませんか。
腕がいいですから」
と、これまた熱心に女房を説得。
ただ、
修理できない。
型が古すぎて部品がない。
もう、これはユニットバスの交換しかない
と、馬力をかけて説得!
ここで女房から相談がきて、
ことの次第を知ったのですが、
当然のことながら、
ユニットバスの交換など拒否!
「うちの業者をむかわせろと
言ってくれないか」
と話したのですが、
「別の業者に、
腕のいい業者が……」
結果は、
そう、やはり、部品がない。
だからユニットバスの交換しかない。
こういう繰り返しを3度4度
繰り返していました。
どうも、
同じ電話をしているなと気づき、
電話を替わってくれないかと女房に話し、
「てめぇ、ふざけてんのか。
なんでフラッシュバルブの故障で
ユニットバスを交換しなけりゃ
ならないんだ。
それに、
店子さんのことを考えているのか!
不便な時期をどれだけ、掛け続けている。
すぐに、うちの業者を向かわせるから、
先方に連絡しろ!
今、すぐにだぁああ」
と、怒鳴りあげました。
大慌てで業者は対応したのですが、
なんと、
店子さんがヘソを曲げたみたいで、
電話にでてくれない。
うちの業者は待ち合わせの時間に行ったのに
空振りに終わったのです。
そこで、
またまた大噴火!!
店子さんの家の前で
いつまでも待っていろ。
2日以内に解決しろ。
と、厳命したのです。
業者は保証人さんにも連絡し、
手紙も持参し
なんとか店子さんと話しができたのですが、
意外な展開です。
「あのぉ~」
「どうした?」
「店子さんは、もう直ったから、
修理はいりませんって、
何だったんですかね」
「修理は必要ないんだな」
「はい、入居と同じ状態のようです」
「……、わかった」
これで終了です。
これは、事前にうちの業者と
女房にも話していたんですが、
「あいつら、
ユニットバスの交換で
一儲けを狙っているんだ。
でも、
おいらがチャチャを入れたもんだから、
無かったことにすると思うぞ」
「どういうこと?」
「修理は必要ないから、くる必要はない
と言ってくる。
おそらくな。
そのわけは、実際にうちの業者さん
が行ったら、どんな状況か分かるだろ
バツが悪いからさ、
もともと、なかったことにするんだ」
予想通りの結末でした。
ただ、そこで女房にも話したのは、
「あいつらは、
あいつらなりに正義なんだ。
施主が首を縦にふりゃさ、
ユニットバス交換工事が取れて、
工事の紹介料もがっぽり入って、
会社も家族も喜ぶわけだ。
だから、あいつらは
悪いことをやったと言う意識はゼロだ。
見つかっちゃったな、程度だろ」
「でも、大家さんには悪いことしてるでしょ」
「だから、大家は大家なりに、
気を付ければいいんだ」
お分かりでしょうか?
立場を変えれば、
私たちに不利な仕事も、
彼らにとっては正義になるのです。
だからと言って、
彼らの無法のままにするわけじゃない。
私たちは私たちの立場から
主張し、提案すればいい。
今回のケースで
女房から少しカラカワレました。
「どんなこと?」
それは、
「怒鳴って、ストレス発散できたでしょ。
楽しそうだったよ」
と……。
残念ながら、
否定はできません(笑)。
藤 山 勇 司
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