不動産価格と所有意欲

 

ご所有の不動産に関して、不審な電話が掛かってきたことはないでしょうか。

「どんな?」

例えば、

(ハナマル・レジデンスご売却願えないでしょうか?)

とかなんとか……、

自社の名前を名乗る前に、
売ってくれと、物凄い勢いで攻勢をかけてくる電話です。

「ああ、あるある。
 あれさぁ、なんなの?

 ( 売らないよ )
 って、言ってもさ、

 何度も何度もかかってきて、

 (消費者センターに文句を言うぞ!)
 って、言っても、

 『どうぞぉ~』、
 って、
 千鳥の大悟ばりにさ
 開き直るんだ……

 あったま、来てよ、
 さんざんぱら、どなり散らして、
 退散したかと思ったらさ、

 1週間もたたないうちに、
 また電話だ。

 (お前、この前言ったろ!)

 って、言ったら、
 違う会社でね

 『大変でしたね、どんな会社なんですか?』

 って、
 おためごかしでコッチの心配までして。

 そんで、
 話し込んでいてよ、
 ふと、着信の電話番号を見たら、
 下一桁まで同じ番号ぉおお

 ったく、
 なんなの?
  何が目的なの?」

彼らの手元には、
名簿業者から買い取った、
不動産所有者の一覧表がありまして、

ローラー作戦で
売却依頼の電話をかけ続けているのです。

「ローラーって、
 人手がかかるでしょ。
 そんな、仲介の手数料だって、
 たかが知れてるし、
 採算あうのかね?」

確かに、皆さんがイラ立つほどの電話攻勢ということは、

殆どが無駄骨に終わるわけですから、
相当の利益がなければ、収支は合いません。

そんな、
彼らには
彼らなりの作戦があるのです。

「どんな?」

”中間省略”

という不動産用語、
ご存知でしょうか?

「いや、
 全く見当もつかないね」

不動産業界の中では、
当たり前に使用されている

中間省略(ちゅうかんしょうりゃく)

ですが、
お客さんの前では、
一切口にすることはありません。

「なんで?」

後ろめたいからです。

なぜなら、
仮に仲間さんご所有の
築25年経過した、3000万円が相場のアパートがあったとします。

当初は、そこそこ利益を出していたのですが、
家賃も入居率も下降線をたどり、この頃はお荷物になりつつある。

その上、定年後の第二の就職先の給料は安く、次第に不安……

このまま、所有していていいのかどうか気持ちが揺れ動いている。

そこに、

『ハナマル・レジデンスご売却願えないでしょうか?』

という電話がかかってくるわけです。

「なるほど、 
 売ってくれとなるかもね。

 でもそれだと、
 仲介手数料だけでしょ。
 売主・買主双方から3%+6万円を
 貰ったとしてもさ、

  えっと、
 どうなるんだっけ、
 3000万円×3%+6万円が
 片方だから、96万円

 それが、売主買主両方だから、
 192万円……
  まぁ、そこそこか、
 でも、大儲けではないね」

その通りです。

もしも、
売却の意思を固めているなら、
なにも、
どこの馬の骨かわからない
不動産業者に仲介を依頼するよりも、

テレビコマーシャルを
バンバン流している
三井のリハウスや
東京リバブルに依頼します。

「そりゃそうだ。
 大手に依頼するよ。
 コッチの都合も考えない野郎に、
 わざわざ、
 お願いするわけないな。

  って、ことは、
 仲介も取りにくいってことになったらさ、
 採算どころじゃないでしょ。
 いやぁ~ますますわからなくなってきた」

不動産取引は相対取引です。

この相対取引を
かみ砕いて申しますと、

契約者双方が
納得して合意した契約は
成立するという意味です。

「それで、
 その中間省略と
 どう関係するの?」

先ほど話題にした
ハナマル・レジデンスの仲間さんが
所有意欲を様々な理由で減退させていたとすると、

仲間さんは、
謎の、赤の他人の不動産業者に
会ってみようか、会うならタダだしと
面会を決めてしまいます。

不動産業者は
こうした場面ばかり、

所有意欲を失いかけた
不動産所有者を追い込み、

売る決断を説得する一場面を
年がら年中やり続けていますから、

傷つき弱った獲物を
ハイエナのように
付け回し、
最後には、
喰ってしまいます。

「ちょ、ちょっと待ってよ
 穏やかなじゃないね。
 どういうことよ」

彼らは、
相場3000万円であるにもかかわらず、

〇入居率が50%を切ってる
〇外壁塗装がまるでダメ
〇家賃も低い
〇設備を全とっかえしないと売れない
〇駐車台数が全戸ない

など様々な理由をあげつらい、
さらに落ち込ませるのです。
 

「それじゃ、
 仲介業務どころじゃないでしょ」

そこに、
そっと、手を差し伸べるのです。

『仲間さん、
 私たちも知らない仲じゃありません。
 仲間さんのお気持ちはよく分かりました。
 現状のままで、
 2070万円で買い取りましょう。
 即金です』

お判りでしょうか、

落として落として、
落としつくして、
手を差し伸べると、

相手は
氏素性のわからない輩であることを忘れ、
 いい人だと
  刷り込まれてしまいます。

そして
その謎の不動産業者は

仲間さんの不動産を買い取り、
同じフロアーにある
形ばかりの別会社が
一般投資家に3000万円で売却し、

差額の930万円を
中間省略により、
譲渡所得を支払うことなく
利益とするのです。

しかも、
2005年に登記法が改正され、
新・中間省略が採用され、
登録免許税も支払う必要がなくなりました。

「……
 って、ことは、
 悪徳業者はさ、
 3000万円の
 仲介手数料の192万円と
 930万円の
 1122万円を
 手にするって、
 ことかい?」

正確には

〇2070万円の仲介手数料である、
 68.1万円と

〇3000万円の仲介手数料である
 96万円と、

〇2070万と3000万円の差額である
 930万円の

合計である、

1094万1000円が

粗利となります。

「ひ、
 ひどくない?」

確かに、
 暴利です。

しかしながら、
彼らには知名度もなく、
資金量も多くなく、

その日暮らしの商売ですから、
そうした取引を糧とせざるを得ません。

オオカミに
肉を食うなと
言っても、
無駄な事と似ています。

「どうすりゃいいの?」

そうした電話には
一切近づかないこと
 
都度重なるようなら、
宅建協会にクレームを入れることです。

彼らは宅建業者だからこそ、
新・中間省略の恩恵や不動産売却で上げた利益に、譲渡所得税を支払わなくてもいいのです。

もしも、
宅建協会から営業停止を喰らったら、
目も当てられません。

触らぬ神に祟りなしと、
営業電話はピタリと止まることでしょう。 

そして、
どうしても売却する
必要があるときには、
近隣の相場を自らの目で確認した上で、

多くの仲介業者に
どのくらいで売る自信があるのか
見積もりを依頼し、競争させることです。

価格は
良くも悪くも
市場が決定します。

誰かの一存で決まるものではないことを
肝に銘じて頂ければ
幸いです。

 

以上、略儀ながら感謝とともに。
 

           藤 山 勇 司 

 
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