「貸家主義と日本の伝統」

 
日本は、
創業百年を超える老舗企業や個人商店の
総数が10万社を超えています。

会社組織だけに限定しても3万社弱、
上場企業3600社のうち、560社は100年を
超えているのです。

「そりゃぁさ、
 どの企業だって、
 寿命があるわけでなし、
 長くしたい結果だけでしょ」

 

果たしてそうでしょうか?

 
もしも、
自分が経営するときだけ、
業績が良ければいいとしたら、

・研究開発をケチり、
・自社株買いを連発し1株当たりの価値を高め
・ストックオプションで己の資産を確保し

引退と同時に叩き売ってしまうことも可能です。

 
「いやいや、
 そんな奴はいないでしょ」

 
いいえ、

生き馬の目を抜く
欲深な企業経営者は
自らの経営手腕を誇るもの……

次世代のことなど、
どこ吹く風ですから、

目先の利益に敏感に行動し、
創業した会社でさえ、
投機の対象として、

  ・売却
  ・分社
  ・解体

し、利益確定するのも選択肢の一つです。

 
とどのつまり、
永く続かない。
企業寿命30年という言葉、

どこかで聞いた覚えはないでしょうか。

 

「ああ、
 なんかあるね。

 創業時のビジネスモデルが
 陳腐化して、
 儲けられなくなるとかなんとか
 あれでしょ」

 

正解!

では、
なぜ100年企業が他国よりも
多く、

そして、
なぜ、私達は老舗企業を尊ぶのでしょうか。

 

「う~ん、
 なぜ、多いのかわからんけど、

 長生きの企業がいいと思うのはさ、
 自分がそこの社員だとしたら
 安心できるからじゃないの?

 いつ、
 倒産するか分らんとしたら、
 おちおち腰を落ち着けていられないでしょ」

 

私自身、

齢35歳、
今は20歳になる長男が生まれて1か月目に

当時、
東証一部上場企業、
創業105年の大倉商事株式会社が
自己破産しましたから、
骨身に沁みます。

 
勤め先の安定は
暮らしのベースですから、
とても大切です。

従業員は老舗企業に安心感を覚える
ことは当然としても、

では、なぜ
多くの経営者も長期経営を目指すのでしょうか?
 
 

「経営者もさ、
 安定して暮らしたいんじゃないの?」

 

お金だけ、

自ら自由に使えるお金だけに
焦点を当てるとしたら、

どこかで
企業売却をした方が得かもしれませんし、

当面、
目の出ない研究開発に
多額の資金を投入する理由はありません。

 

「なんで、
 かな……。

 分かった、
 ここで
 日本人は凄いとか
 言うんでしょ」

 

確かに、
そう言えなくもない。

但し、
それは結果論であって、
理由ではありません。

 

「ふ~ん

 じゃ、そのさ
 老舗企業を経営者が
 目指す理由って
 なんなの?」

 

他の国よりも

 〇台風が襲い
  ・高潮
  ・洪水
  ・土砂崩れ
   が連発し、

 〇地震が多発し
  ・家屋倒壊
  ・地域焼失
  ・橋梁、鉄道、道路の寸断

 〇天候不順
  ・日照りによる水不足
  ・長雨による作物不作や土砂災害
  ・大雪による孤立

などなど、
日本は、
天災が避けられない国と言えるでしょう。

 

「わかるけど、
 それと、
 さっきの理由って結びつくのかな?」

 

大きな災害が発生すると
その地域だけでは
復興は不可能です。

結果、
市区町村や都道府県そして国

それ以外にも
ボランティアなど民間の助力による
災害地域の重点援助は
日本国民のコンセンサスとなっています。

 
私達は、

どこかで
そうしたニュースを子供の頃から
見聞きし、

もしかすると、
その当事者にもなっている。

ここから、
 『 お た が い さ ま 』
という、
概念が根付いているのではないでしょうか?

 

日本で生まれ育った人は
誰しもそれを肌身で感じてしまうのです。

春、夏、と過ぎ
実りの秋を迎え
そして冬がくる。

冬の間は、
冬きたりならば、春遠からじと
桜咲く季節を心待ちにする……

季節が流れてゆくように
人生も有限であることを理解している。

 

老舗企業と言われるくらいですから、
二代目どころか5代、6代と
連綿と引き継がなければ、
100年を超えることなどできません。

現在の経営者も
旧経営者から引き継いできた。

引退した旧経営者も
その前の経営者から……

その流れを自覚しているからこそ、
・・己さえ良ければいい・・
と言う、自己中心的な概念から遠ざかれる
そう思うのです。

 
大家さんも
そうあるべき……と、そう思います。

 

「どうしたの?
 なんか、弱いね。
 もっとさ、

 老舗企業のような
 気概を持てとか
 なんとか言う
 とこじゃないの?」

 

どうしてと
尋ねられると、
現状の風潮に押し流されそうだからです。

 

「ふうちょう?」

 

ええ、

その代表的な言葉とは
・・出口戦略・・
です。

 
不動産投資の
欠かせない投資姿勢として
今や根付いてしまっています。

 1:起の章
  ~物件を購入し~
   ↓
 2:承の章
  ~リフォームで付加価値を増し~
   ↓
 3:転の章
  ~入居率を上げて~
   ↓
 4:結の章
  ~高値で売り抜ける~

出口戦略を
起承転結で
表現すると
以上の通りです。

 

「そりゃそうでしょう。

 儲けるためにやってんだからさ、
 高値で売り抜けれるなら、
 その方がいいでしょう。

 家賃で回収なんて
 まどろっこしいことじゃなくて

 3年分以上の家賃収入を
 一気に回収できるなら
 転売は立派な
 戦略の一つですよ」

 

欲深な企業経営者と瓜二つな
ことをおっしゃいますね。

まるで、
貸家を株式や為替そして債権などの
金融商品と一線に並べる
お考えのように聞こえます。

 

「同じでしょ。

 それもさ、
 いつ売れるか分らんし、

 リフォームや税金も
 払い続けなけりゃならんし

 店子の退去だって
 気になるし、

 どっかで清算したくなるでしょ」

 

欲深な経営者も同じ思いでしょう。

・能力の劣る従業員に給料を払い続け
・トラブルの発生を恐れ
・好調な企業業績などないと思う。

どこかで
清算して身軽になりたい……

 

「いやな
 ことを言うね。

 企業はさ、
 ダメかどうか分らんけど

 従業員がいるんだから、
 配慮も必要だけどさ、

 貸家は貸家だよ。

 人権なんてないんだから
 所有者の自由意志で
 どうとでもなるでしょ。

 それに
 価値を上げるんだからさ、

 感謝されても
 恨まれることなんて
 あるはずが、
ないじゃない」

 

私が思うに

連綿と続く
未来永劫、消滅しない存在。

それこそ、
不動産であり、貸家です。
 
 
事実、
私の所有権は、
生きている間だけのことです。

 
どの不動産も
旧所有者がいて
旧々所有者がいて
旧々々所有者がいて
…………

 
そう、果てしなく過去の所有者の集団が存在します。

むろん、
未来に向けても同様です。

 

「何がいいたいの?」

 

本当に
所有者は
不動産の主人(あるじ)
でしょうか。

 
主人(あるじ)とは名ばかりで、
表札に過ぎない。
そう思えるのです。

事実、
表札はクルクルと変わり続けます。

 
一方、
不動産は、
建物の改変はありますが、
土地は厳然と変わらない。

付加価値がつかないからでしょう。
土地の取引に消費税は1円だってかかりません。

 
よろしければ、
不動産を
金融商品のように
欲のままに振り回すのはヤメてはどうでしょう。

 
老舗企業のように
永続することを前提に
〇維持管理を丁寧にし
〇設備更新という名の開発費もかけて
〇家賃回収も怠らず、永続力を維持する

さすれば、
不動産の恩返しという名の
家賃が振り込まれてくるわけです。

 
出口戦略のように
一攫千金は望めません。

しかしながら、
安定した生活は手に入る。

それで、
十分ではないでしょうか。

それこそ、
貸家主義です。

貸家主義は出口戦略の真逆に位置しています。

 
不動産を
金融商品のように扱わず、

むしろ
主人のように持ち上げ、
  一、貸家の意義を認め
  二、貸家の価値を高め
  三、貸家と共に生きてゆく覚悟を持つ

これが貸家主義の
3大原則です。

 
いつか、
ブログをお読みの皆さんに
直接お伝えしたい。

そう、
思っています。

秋の訪れを感じつつ……

      藤 山 勇 司
 

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